これが戸田市のDCモデル(2024年5月23日 DCオンラインゼミから)

毎月1回、ゲストとDC研究会のメンバーが語り合う「DCオンラインゼミ」。今回は埼玉県戸田市から戸田市立戸田東小学校 土信田幸江先生,戸田市立笹目東小学校 笠井一希先生が登壇。戸田市のデジタル・シティズンシップ推進モデルを構築し,デジタル・シティズンシップ教育や児童生徒主体の利活用,約束作りなどを通じて学校がどのように変わっていったかをお話いただきました。

今後、動画のアーカイブを有償で配信することも検討しております。以下の概要を読んで興味が出てきたという方は、JDiCE事務局までご相談ください。

今後のDCオンラインゼミを受講されたい方は、研究会のイベント予約サイト(無料)であるPeatixをぜひフォローください。


土信田先生:戸田市のデジタルシティズンシップ教育

土信田先生は、戸田市として市内全体で取り組んでいる「デジタル・シティズンシップ(DC)モデル」について報告してくださいました。戸田市では情報モラル教育からデジタル・シティズンシップ教育へと質的な転換を進めており、「何をしてはいけないか」から「何ができるか」を問う教育を推進しています。市全体で指導案や教材が整備され、学校間や学年間でも一貫した教育が可能となっています。土信田先生自身も、小中一貫校で家庭科や図工において積極的にICTやAIを活用した授業を展開しており、生徒が主体的に取り組めるよう工夫を凝らしています。保護者の反応も肯定的で、授業参観を通じてデジタルシティズンシップの必要性を実感してもらうことに成功しています。

笠井先生:小学校低学年における実践事例

笠井先生は、自身が担任する戸田市立笹目東小学校の2年生を対象に、インターネット上のコミュニケーションに関する授業を実施した事例を紹介しました。子どもたちはオンラインゲームなど、低学年からインターネットが身近な存在になっているため、インターネット上での言葉やスタンプが相手にどのような感情をもたらすかを体験的に学習しました。スタンプや言葉の選び方が相手の気持ちに大きく影響することを子どもたち自身が感じ取り、自ら改善策を考えるプロセスを通じて、低学年でも高度な気づきが得られることを示しました。保護者からも前向きな評価を受け、家庭と学校が連携した教育の重要性が改めて強調されました。

登壇者とのディスカッション:自治体や学校間連携の重要性

登壇者たちによる討論では、戸田市の取り組みをモデルとして他の自治体や学校が参考にできる点が議論されました。特に、デジタルシティズンシップ教育が市全体で一貫して展開されるためには、教育委員会による組織的な支援や柔軟な姿勢が重要であることが指摘されました。また、学校内でのデジタル推進チームの設置や、市内学校間での教材共有や実践交流が、教育の質を高めるために不可欠であるという認識が共有されました。さらに、保護者を巻き込んだ教育の重要性や、小中学校間での連携や継続的な教育プログラムの必要性についても深い議論が展開され、各地での今後の実践展開のヒントとなる視点が提供されました。